全体研究会の活動

平成26年度の活動



第1回研究会(2014.6.29)

 6月28日(土)に福井大学(福井市)で実施された、日本公民教育学会全国研究大会の翌日、同校で第1回研究会を開催しました。主な協議内容は、研究組織の確立、3年間の研究プロジェクトの進め方についてです。
 研究組織に関しては、研究プロジェクトの活動を活発化させるために、科学研究費申請時に研究代表者及び研究分担者(研究協力者)となっていただいた23名に加えて、新たに各サブ・グループに若手の研究者を加えることが協議されました。また、3年間の研究プロジェクトの進め方に関しては、特に、授業実践で協力いただく現場の先生を、日本公民教育学会の会員の中から公募で選出することが協議されました。なお、公募(2014.12.15締切)により、研究プロジェクトの参画することを希望される先生は、40名を超えております。

   


第2回研究会(2015.1.12)

 第2回の研究会を、筑波大学東京キャンパス(東京都文京区)開催しました。主な協議内容は、授業づくりと実践、そして、評価の進め方についてです。
 研究会ではまず、渥美利文先生(東京都立小岩高等学校)の「『ルワンダ内戦』から人権・民族問題を考える」の実験授業が紹介され、それに基づいて今後の授業づくりの進め方が協議されました。渥美先生の実践は、「ルワンダ内戦」という題材を、生徒が「多様性」「社会的連帯(社会参加)」「生命」の三つの観点から分析するものです。渥美先生は、研究プロジェクトで予め設定した12個の見方や考え方に加え(多様性と生命)、新たにもう一つの見方や考えたを加えて(社会的連帯(社会参画))、授業づくりを行いました。なお、このような実践を「社会分析型」と名付けることにしました。また、協議の中で、そのような社会分析型とは別に、複数の見方や考え方を対立させて、児童生徒にそのどちらを優先させるかを問う授業、つまり「価値判断型」の授業があることも指摘されました。今後、各サブ・グループで実施される授業づくりでは、この二つの授業(社会分析型と価値判断型)を基本にすることが確認されました。また、授業実践を児童生徒のパフォーマンスから評価することの大切さも併せて協議されました。結論として、本研究プロジェクトの授業づくりにおいては、児童生徒の認識変容から授業を評価するために、1時間の授業ではなく複数の授業から成る単元を開発すること、そして、児童生徒のパフォーマンス(話したこと書いたことなど)を可能な限り記録して、その評価を積極的に行うことが確認されました。

   
inserted by FC2 system